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【 ???? -C- 】

――やがて彼女は、自分が理想郷に至ったことに気づくのだ。
彼女が苦難の果てに救った世界が、彼女に祝福をもたらすのは必然なのだから。










「……? 何を書いてらっしゃるんです?」
「ん、あ。いや。なんでもない」



- 終 -
ARTIFACTS777 epilogue of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -
【 王国特殊活動隊・詰所 -D- 】

「……隊長」
「なんだ?」
「彼女ね、あの人の蘇生中に、ボクにこんなこと聞いてきたんですよ。
 『あるひとつの世界のために、もうひとつの世界を終わらせるのは、ありなのかな?』って」
「…………」
「まだあの遺跡の正体について、何も知らなかったのにですよ。どういうことだと思います?」
「彼女、その蘇生術で死ぬ覚悟だったんじゃないのか?」
「…………」

…………

「あきらめろ。人ひとりの命が世界と等価な彼女とお前とでは、格が違いすぎる」
「(つД`)」
ARTIFACTS777 72 page of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -
【 地上 -ABCD- 】

……ヒュオオォオオオォオ……

「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「………………う」
「?!」
「…………、こ、ここは……?」
「せ、戦士様っ!!!」
「うぶぅ?!」





ヒュウゥウウゥウウウゥ……

「ま、待て。ここは……地上か?」
「はい、探してた皆さんもこちらにいらっしゃいますよ!」





「ご苦労様だったな、【救助隊】の戦士さん。お仕事完了だ」
「あなたは?」
「アンタらをまとめて救助に来た王国特殊活動隊だ。
 そしてこっちが、アンタらが探してた【捜索隊】と【調査隊】」
「おぉ! ……? なぜ【調査隊】の博士殿が手錠をかけられて?」
「まぁそんなことより、目の前の人間の方が重要だぞ」
「え?」
「アンタの目の前にいるのが、アンタの命と、この世界を救った英雄様だ」





「――ぬむぅ、なんと愚かな小娘じゃ!!
 あれほどの貯蔵魔力を、たったひとり蘇生させるためだけに全部費やしおるとはッ!」
「あれほどの魔力があったからこそ、実現できたのですよ。
 人ひとりの命って、それくらい重いものなのですよ?」
「………………」
ARTIFACTS777 71 page of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -
【 地下50階 -ABCD- 】

…………

「…………」
「…………」



…………


















ARTIFACTS777 70 page of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -
【 地下99階 -ABCD- 】

…………

「――よくぞたどり着いたな、キミたち」





…………

「ここに立っている事そのものが、理想郷に至る資格を持つ証だ。誇りに思いたまえ」
「博士。お願いですから、そのスイッチから離れてください」
「この試練の道を乗り越えてきた者とは思えんセリフだな、教授よ」

…………

「博士さん。アンタ、世界を滅ぼすことが《理想郷》の実現につながると?」
「そうとも。軟弱な愚民も、うっとうしい被造物も、
 存在するに値しないすべてのものが消え去った大地……これぞまさに《理想郷》じゃ。
 剪定された人類は大いなる開拓地を前に優秀なる子孫を残し育み、
 こうして完全世界が始まる。
 実現直前で滅びた古代人の遺志を継ぎ、
 今、ワシが、人類へのこの上なき祝福を実現するのじゃ」

…………

「……この遺跡を作った先人サマたちが滅びた理由がよ~くわかるね。
 アンタみたいなのこそが、世界から危険視され拒絶され淘汰されるべき存在だよ」
「キミたちが世界を代表してワシを否定してみせると?
 残念ながらキミたちも、ここで生き残り、《理想郷》を享受する人間だ。
 生き残ったあとでワシを否定しても、生き残った自分を否定することになるだけじゃよ」





スッ……

「させるかッ!!」
「受け入れろ」





カチッ。





「は、博士ッ!!」
「さぁ、《理想郷》への道は開かれた」





ゴゴゴ……ゴゴゴゴゴ……

「魔法石の鼓動を感じよ。大地を揺るがすこの鼓動が、すなわち世界の意志だ」





ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!

















ARTIFACTS777 69 page of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -
【 地下98階 -ABD- 】

「いかれてやがる……あんなのが学院で大手を振って歩いてたのか?」
「見ての通り、あまり協賛する人間もいない、孤独な方でした。
 だからこそ、自分を認める人間しかいない世界などを渇望してしまったのでしょうが」
「…………」
「いました、あそこです!」
「お、おい。あれって、さっき言ってた『シェルター』の扉じゃ……」

ギイィイィイイィ……、ガシャン。

「しまった、扉がっ!」
「くそっ!」

ガシッ! ギッ、ギイイィイィ……

「あれ? カギが閉められていない?」





ギイイィイィイイイ……

「歓迎してやがるのか? 試練を乗り越えた同志として……」





ィイィ…………


















ARTIFACTS777 68 page of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -
【 地下97階 -ABD- 】

「バカなことじゃと?! これだけのテクノロジーを築いた古代人たちの、
 遺作とも言うべきこの人類剪定装置を、
 ここに眠らせたままにしておこうというのかね?!
 キミも考古学者の端くれなら……そしてこの試練をここまで生き抜いた者なら、
 他に考えるべきことがあるのではないかね?!」

ガオンッ。ガオンッ。
どがっ。どがっ。

「さぁ追ってくるがいい! 見事最下層まで追いかけてみせよ!
 キミもこの試練の道を踏破し、征服者として……! 聖域に足を踏み入れるのだ!」
ARTIFACTS777 67 page of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -
【 地下96階 -ABD- 】

「あっ……、あそこにいるのは!」
「おい、【調査隊】の連中だな! ふたりともそこを動くなッ!!」
「博士、待ってください! お願いです!」

ガオンッ……。
ドグシャアァアアアァアアアアアッ!!!

「うおあっ?! な、なんだ今のは?!」
「博士っ、やめてください! バカなことは考えないでください!」
ARTIFACTS777 66 page of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -
【 地下95階 -A- 】

「博士」
「何かね」
「後ろから、誰か近づいてきます」
「! こりゃいかん、急ぐぞ!」
ARTIFACTS777 65 page of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -
【 地下94階 -A- 】

「……博士」
「何かね」
「なぜ、私をお連れくださったのですか?」
「決まっておろう」
「…………」
「…………」
「………………(*´д`*)」
ARTIFACTS777 64 page of まだ見ぬ楽園へのカノン - Blessing Lv99 -

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