Send a comment to author Send a comment to author   Read pages newly added Read pages newly added   Read from prologue Read from prologue

♥♥♥♥♥  (その他, 1 author, 1537 views The author wishes to write this novel alone.) RSS

  • tyks_zip
  • 1 page

「悪い、今日サッカーの助っ人頼まれた」
またか、頭を下げてる姿すらかっこいいなぁ、なんて、ぼんやり考えながら歌川くんの頭を見つめた。
スポーツも勉強も出来て、ただでさえ常に周りに人がいるような彼は、ボーダーとして活躍していることもあり、なかなか一緒にはいられない。
頼もしくて優しいところも彼の魅力で、人気があるのは仕方ないことだと思う。
だから、こうやって話して、気にかけてもらうだけでも充分に贅沢なことなのだ。
それは、分かってるのだけど。
「……ごめんな、あんまり一緒にいられなくて」
不満が顔に出ていたのか、再び謝られてしまった。
別にいいよ。そんな歌川くんが好きなんだから。
本心の中から、差し支えないところだけ言葉にする。
寂しいとか、もっと傍にいたいとか、そんなことは伝えるべきじゃないと、下手くそな笑顔の下に隠した。
「……明後日の午後なら、防衛任務もないから」
頭に、ふわりと温かい感触が拡がる。
「放課後、時間はあるか?」
もちろん、空けとく!
珍しい提案に、思わず声がはずんだ。デートなんていつ以来だろう、いや、一緒にいられる約束が出来ただけで嬉しい。
喜びを隠せない私を見つめ、元々タレ目な彼の目尻が、ほのかに下がる。
優しい笑顔も、大きな手のひらも、立ち去る背中も、とても大人っぽくて、爽やかで、かっこよくて。
蒼く澄んだ空の下、始業のチャイムが響いていた。

How to read this page

You can read a novel from top to bottom.


If another continuation exists, Jump to the next page icons will be shown at right side of a page.

Clicking an author's icon between Jump to the next page icons, you can go to another continuation.


If you wish to write a continuation of a page, please click a body of the page.

How to read this page
Close this explanation